山本安志法律事務所 − 事務所ニュース |
|
14号(2007年10月発行) |
|
巻頭言 ◆ 弁護士 山本安志事務所に5年半在籍した佐野弁護士が独立し、入坂弁護士が新たに加入しました。当事務所は、この10年で、弁護士が2人から8人になりました。これから、弁護士は毎年2000人以上増加していきます。そこで、弁護士の数を増加させ広く需要を掘り起こすことも大事ですが、当事務所では、弁護士や事務所の質のアップさせ、信頼される弁護士として依頼者や相談者から選択していただけるよう力を注いでいきたいと考えております。 <特集> 裁判所までひとっ跳び:弁護士に依頼した事件どうなるの?労働審判制度 新人弁護士紹介 − 弁護士 入坂剛太初めまして,本年9月に司法修習を終え,山本安志法律事務所で勤務することとなりました,弁護士の入坂剛太です。
司法修習中の印象深い出来事として,弁護修習中のある刑事国選事件がありました。執行猶予中に覚せい剤を所持・使用したという事件で,被告人の男性は家庭の経済的事情等から執行猶予を強く求めていましたが,実際は実刑判決が強く予想された事案でした。弁護方針として就業先の確保や家庭環境の整備といった情状弁護活動をすることになり,就職先は,家族の協力で当座叔父の会社の下働きの口が確保されました。しかし,男性はこれまでも職を転々としており,私は男性が他人の用意したこの仕事にやりがいを見いだせず,またすぐ辞めてしまうのではないかと気になっていました。
私は,このような経験を踏まえ,依頼者の方と信頼関係を築きながら,依頼者の方の本当の気持ちが何かを考え,的確に伝えられるよう努めていきたいと思います。 独立のご挨拶 − 弁護士 佐野高王 この度,弁護士登録から5年間お世話になった山本安志法律事務所を退所し,独立して新しい法律事務所を開設することとなりました。 このように多種多様で貴重な経験を得られたのも,ひとえに山本安志法律事務所の弁護士と事務局が,依頼者の方々,弁護士会,裁判所等,多方面から厚い信頼を寄せられているからであると思います。 新事務所では,依頼者の方々との信頼関係を大切にして,一つ一つの事件について,依頼者の利益を最大限守るため,ベストを尽くして取り組んでいきたいと考えています。そのために,@弁護士に相談・依頼をしたことのない方でも気軽に法律相談に来られる体制を整え,A法律相談では,よくお話を伺って事情・心情・ニーズを理解したうえで,意思決定に必要・有益な情報を十分に説明・提案し,B事件の進行状況を適切に報告・説明し,より良い解決に向けて打合せを重ねて,納得のいく解決に至るように努める所存です。 佐野法律事務所 横浜市中区本町4-36 朝日生命横浜本町ビル5階 ご挨拶 − 弁護士 山本安志当事務所で、五年半に亘って中心的に活動してきた佐野高王弁護士が、関内本町通りに佐野法律事務所を開設されました。佐野弁護士が当事務所に入所したときは弁護士5名でしたが、現在は8名と安定した事務所になってきております。佐野弁護士が静かな実行力ある弁護士として、当事務所の中心を担っていただいてきたおかげと感謝しております。今後とも、佐野弁護士とも連携を取っていきたいと考えておりますので、当事務所ともどもよろしくお願い致します。 佐野弁護士と入れ替わりに、新進気鋭の入坂剛太弁護士が当事務所に加入します。入坂弁護士は、横浜市出身で、早稲田大学を卒業し、コンピューター会社に2年勤務した後、司法試験の勉強に取り組まれ、昨年従来型の司法試験に合格されました。福岡で実務修習を行い、9月に横浜弁護士会に入会しました。入坂弁護士は、幅広い弁護士活動をしたいと意気に燃えていますので、皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い致します。 2007年は、9月に1000名以上、12月に1000名以上が弁護士になり、横浜でも1年に100名近く増加するものと思われます。依頼者や相談者にとっては、弁護士がより身近になってくるものと思われますが、正直なところ過当競争による弊害が出ないか心配しています。1つは、これまではどの弁護士に頼んでも同質の仕事をしてもらえる実績がありましたが、人が増えることでこの原則が崩れるおそれがあることです。2つ目は、過当競争により、有利な見込みを言って無理な受任するおそれがないかという懸念です。依頼者や相談者は、どの弁護士を選択するか難しい時代になるし、弁護士の側も、その信頼性をどのように説明するかが課題になってくると思います。 当事務所は、平成5年に複数弁護士になってからわずか10年あまりで、弁護士数を8名に増加させてきました。これまでは、弁護士を増やせば事件も増えてくるという関係にあったと思います。しかし、弁護士が選択される時代となると、弁護士の質を一層高めることが求められてくると思います。当事務所は、この意味で、事務所の質を高めることに力を集中させることを決意・実行していく所存です。 最後に、私の近況として、クラブの写真集を出す(平凡社刊 水物語)など、写真には一層のめり込んでいます。また、初孫にも恵まれ、穏やかに過ごしております。 お約束 − 弁護士 八木美紀子 突然ですが,うちの子どもたちは絵本が大好きです。それぞれお気に入りがあり,しつこいくらいに同じ本を「読んで,読んで」と持ってきます。ある日,寝る時間を過ぎても娘が絵本を持ってくるので,「いい加減に寝なさい。」とこちらも疲れていたこともあって,絵本を取り上げ,無理矢理寝かせてしまいました。翌日,保育園の先生にそのことを相談したところ,「子どもの気持ちに寄り添ってあげて,『あと1回でおしまいだよ。1回読んだらねんねしようね。』とお約束したらどうでしょう。」とアドバイスを受けました。 大人の世界では「お約束」を守らない,あるいは守れないことによって紛争になります。その紛争を解決するための手助けをするのが私たち弁護士の仕事です。そういう仕事をしているからこそ,せめて,子どもたちとの日々の小さな約束はきちんと守りたいなぁと思う今日この頃です。 特別傍聴券 − 弁護士 大澤晶子裁判の傍聴は,原則誰でも自由に出来ますが,社会的関心の強い事件で傍聴希望者が多数予想される場合には,傍聴券が交付される事件として抽選が行なわれる場合があります。しかし,当該事件の被害者や遺族については,「犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律」第2条により,「傍聴が出来るように配慮しなければならない」とされていることから,一般とは別に傍聴券が交付されることがあります。これが特別傍聴券です。 私は犯罪被害者支援委員会に所属していますが,相談を受けた被害者・遺族の方から,法廷傍聴に同行してほしいという希望が出ることがあります。一緒に傍聴すると公判手続の分かりにくかった点につき後で説明しやすいので,私も出来る限り同行したいと思っています。しかし,特別傍聴券は必ずしも同行する弁護士にまで交付されるとは限りません。前記法律において「配慮」の対象となっているのが被害者や遺族に限られているからです。そこで,弁護士分も特別傍聴券を出してもらうべく,検察庁,裁判所に連絡・交渉するのですが,複数の弁護士で受任していても1枚しか特別傍聴券がもらえないというのが現状です。そこで,被害者側からは,被告人には国選弁護人まで就くのに,私たちは弁護士についてきてもらうことも保証されないの?という不満が出てきます。 現在,被害者保護の観点から刑事手続への被害者参加をもりこんだ刑事訴訟法の改正などが議論されています。慎重にすべきことはもちろんですが,特別傍聴券すら「配慮」されるにとどまる被害者側の厳しい現状を認識した上の議論であることを願います。 離島の海 − 弁護士 船津大介 今年の夏は,八重山諸島へ行ってきました。
ただ,残念なことに珊瑚は海水温の上昇のため白化が進んでいました。海水温が上がると珊瑚の体内にいる藻類が外に出てしまうため珊瑚は白くなってしまいます。そして,藻類が体内にいないと珊瑚は光合成ができず栄養が取れないため,白化の状態が長く続けば,いずれは死滅してしまうとのことでした。これも地球温暖化の影響でしょう。 一年をふりかえって − 弁護士 天野 正男 山本安志法律事務所へ入所してから一年が経過しようとしています。子どものころは,一年といえば気の遠くなる長さでしたが,弁護士として仕事をするようになったこの一年間は,本当に怒濤のように過ぎていきました。それでも,事件に取り組んで行くなかで,ちょっとした出来事でも印象に残っていることが多くあります。 今後,色々と事件を担当していくなかで,これまで以上に喜怒哀楽があると思います。それでも,色々と経験をつんでいくことで,弁護士として一人前になれるように一歩一歩前進していきたいと思います。 実務一年を終えて − 弁護士 若井 公志事象を把握する能力,物事の本質を見抜く能力という意味で,「観察眼」「洞察力」という言葉があります。実務に出て一年ですが,弁護士にはこの「観察眼」「洞察力」が不可欠であるということを強く認識するようになりました。 この一年間種々の事件を担当し,その中で,依頼者の方やその相手方等,多数の方と接してきましたが,その方々の性格・紛争解決に関する意向,置かれている経済的・社会的状況,関係当事者との人間関係に至るまで,まさに十人十色の様相を呈していました。そして,表面的事情だけを見ると似たような事案であっても,これらの四囲の状況から総合的に考えて,異なる処理方針を個別的に検討・実行することも少なくありませんでした。このように,この関係当事者にまつわる四囲の状況は,事件処理の方針を決めるにしても,事件処理の途中で何かアドバイスをするにしても,とりうる複数の選択肢のうちどれが依頼者に対する最適な処理・アドバイスであるかを判断するにあたり,大きな指針となることが少なくありません。 弁護士は法の専門家と呼ばれますが,弁護士活動にあっては,「観察眼」「洞察力」を常に光らせて紛争を深く把握し,具体的事案に即した解決策を提案・実行することこそが重要で,法的知識・技術はあくまでもそのベースに過ぎないということを痛感しました。法的知識・技術を体得することももちろん大前提として重要ですが,加えて「観察眼」「洞察力」も鍛錬し,それぞれの依頼者にとり最もふさわしい法的サービスの提供を目指していこうと考えています。 <お題> お取り寄せしたいもの、しているもの極上のリラックスウェア − 事務局 T 食してみて、触れてみて、感じてみないと、なかなか購入しようという気持ちになれない私ですが、何年か前の事務所旅行で泊まったホテルの、各部屋に備え付けられていたパジャマの着心地の良さが忘れられなくて、今夏、とうとうお取り寄せをしてしまいました。 さつまいも − 事務局 H 私がお取り寄せときいて最初に思いついたのが”さつまいも”です。 朝の楽しみ − 事務局 AM 最近ベーグルにはまっています。もともと朝ごはんはパン派で、食パンだけではなく、菓子パンやスコーンなども食べていましたが、今は毎朝ベーグルになりつつあります。 韓国からCDのお取り寄せ − 事務局 YK 韓国ドラマを見る様になって、ドラマで流れる韓国盤オリジナルサウンドトラック(OST)に惹かれる様になりました。 ささやかな秋の楽しみ - 事務局K 突然ですが、私は梨が好きです。それも洋なしではなく、シャリシャリした食感がある和なし。それを、ちょっと冷蔵庫で冷やしてから食べるのが、私のお気に入りです。 お取り寄せ - 事務局YN 買い物する時は、実際に商品を見て手に取って買いたいと思ってしまうので、通信販売などもあまり利用したことがなかったのですが、最近は、毎日の生活にかかせないベーグルと炭酸入りのミネラルウォーターをお取り寄せしています。 大満足の「かも鍋」 - システムアドバイザー兼プログラマー ほんとうは、他の人にはあまり教えたくない、『安くて、激うま!』の、知る人ぞ知る「かも鍋」をご紹介します。 掲示板相談状況 当事務所のHPの看板ページは掲示板による無料相談だと思っています。日に多いときで3〜4通の掲示板相談の書き込みがあり、早いときには数分後に回答しています。回答は、ずっと弁護士山本が担当しています。以前「ココ山岡」消費者被害事件で、被害者同士にコミュニケーションを図るために掲示板を設けました。被害者同士が活発に投稿し、事件終了後には、この掲示板の投稿を中心に本をまとめることができたほどです。 電話無料相談掲示板相談と平行して、無料電話相談(一人10分)を月に2回程度行っています。多いときには、1日に4件の相談があります。10分程度で解決するご相談もありますし、少し複雑なご相談は、継続して面談相談のご予約に移行させていただく場合もあります。掲示板相談同様、どうぞごお気軽にご利用下さい。 |
|