山本安志法律事務所 − 事務所ニュース


8号(2004年6月発行)

巻頭言 ◆ 弁護士 山本安志

これからは、弁護士事務所の個性が問われる時代になると思います。その個性の一つとして、着手金の定額制を柱とする弁護士報酬規程を作成しました。当事務所の個性は、わかりやすさと親しみやすさの「町医者的法律事務所」です。どうぞよろしく。

<特集> 裁判所までひとっ跳び:弁護士に依頼した事件どうなるの?

簡易裁判所の利用の手引き

当事務所の報酬規程のご説明 − 弁護士 山本安志

 平成16年4月から、弁護士費用が自由化されました。そこで当事務所でも、新たに弁護士報酬規程(詳細は当ホームページ)を作成しました。以下その特徴をご説明します。

1.着手金の定額制の導入
 従来は、事件の内容を法律相談でお聞きし、事件の見通しや難易度によって、個別に着手金を決めていました。しかし、これでは法律相談を受けてみないと弁護士費用がいくらかかるかわからないことになります。そこで、当事務所は、事件委任時に支払う着手金を原則として事件の種類ごとに定額制とし、明確化しました。例えば、離婚事件は31万5000円などです(消費税込み)。これで、弁護士費用の不安を感じることなく依頼していただけるものと存じます。

2.報酬金の定額化と明確化
 同様に事件の解決時に支払う報酬金も、着手金同様に事件の種類ごとに離婚事件なら31万5000円などと定額化するとともに、3000万円までは、得た経済的利益の10%に消費税を加算した金額とし明確にしました。

3.弁護士費用の低額化
 着手金と報酬金を定額化するにあたって、従来の横浜弁護士会報酬規程より1ランク基準を下げました。当事務所の新報酬規程も、まだ一般の方々から見ると、やや高いと感じられると思います。さらに、引き下げをすべく努力していきたいと思います。

4.町医者的法律事務所
 当事務所は、このように弁護士費用を定額化し、一層わかりやすい、親しみやすい「町医者的法律事務所」を目指すと共に、パソコン等による業務の合理化をし、1件1件にきめ細かく対処していきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願い致します。

子供が生まれました − 弁護士 新井聡子

 平成16年2月20日に、3118グラムの男の子を出産しました。お蔭様で母子ともに健康に過ごしております。
 来年1月からは仕事に復帰します。長いお休みをいただきますが、復帰後にはまた頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

島と海 − 弁護士 徳田 暁

 一昨年の夏,初めて,沖縄に行き,ダイビングの講習を受けて以来,「島」と「海」にはまっています。島でその独特の雰囲気に心を委ね,海中で水のゆりかごに身を任せているうちに,しばしの間,日ごろの喧噪を忘れることができ,また,気が付くと不思議と明日からのパワーが湧き起こってきます。そこで(?),今年の正月休みも,必死に時間とお金をつくり,宮古島を訪れて,島と海を満喫してきました。
 初めて訪れる,宮古島は,オレンジ色の太陽光線が,サトウキビ畑や民家に燦々と降り注ぎ,空と大地も鮮明で,とても,彩り豊かな「島」。 
 「海」も,白砂の彼方の,エメラルド色と深い青色の対照が素晴らしく,私は,1月だというのに,我慢できず,今年初のダイビングをしてきました。さすがの宮古島も,1月の水温は低く,ぶるぶる震えながらの潜水でしたが,ものすごく透明で,ゆらゆら水の中を漂いながら見る色とりどりの魚や太陽の光,宮古島独特の彫刻のような地形の数々は,息を飲むほど素敵でした。

  ところで,このように宮古島は,ダイバー憧れの地の1つですが,従来より海を利用してきた漁業関係者と一部ダイビング業者との間で,海の利用や漁場・珊瑚礁の保護を巡って,深刻な対立もあるようで,裁判も起きています。
 このような新興レジャー産業と地場産業の調整という別の観点から宮古島をみるのも興味深く,普段の取り扱い事件とは離れますが,時間があるときに,漁業権や環境問題についても,勉強してみようかなあなどと考えているところです。

オレオロ詐欺と弁護士 − 弁護士 佐野高王

 昨年から新聞やテレビでも頻繁に報道されていますが,オレオレ詐欺が横行しています。
 親族を装って電話をかけ,「借金取りに捕まって厳しく返済を迫られている」,「交通事故を起こしてしまって示談金を支払わなければならない」などといった架空の事実を告げて振込入金を迫り,ときに数百万円という大金を騙し取るこの犯罪は,人の家族を思う心につけこみ,老後の生活資金として貯蓄してあるお金などを奪う点,また,大量かつ無差別に犯行を行なう点で,とても悪質であるといえます。

 かかる詐欺行為を受けた場合,マスコミ等でも繰り返し言われているように,まずは本人に真偽を確認することが第一です。電話で振込みを求めてくる話は嘘の可能性があることを常に念頭に置く必要があると思います。
 振り込んでしまった後,騙されたことに気付いても,振り込んだお金を取り戻すのは難しいのが現状です。実際,犯人は口座にお金を残しておかず,すぐに引き出してしまうことが多いでしょう。
 もっとも,振り込んでしまったら全く救済策がないわけではありません。騙されたことが分かって警察に被害を届け出ると,警察から連絡を受けた銀行が当該振込先口座を凍結してくれます。凍結されなければ保全申立てをします。
 そうして預金が引き出されることを予防する措置を講じた後,口座名義人に対して訴訟を提起して勝訴判決を得,振込先口座に強制執行をかけます。こうなるとなかなか個人が自ら行なうのは簡単ではないと思います(そのため,一部銀行では訴訟をしないまでも返還するという動きがあるようです)。

 このように,振り込んでしまったあとの被害回復は難しく,時間もかかるので,やはり振り込まないことが第一です。常日頃から気軽に相談できるような弁護士がいれば,未然に防げる被害も多くなるかもしれません。私たち弁護士への垣根がもっと低くなれば,犯罪被害の予防にもつながるはずです。

人事訴訟法の制定について − 弁護士 八木美紀子

 平成16年4月1日から新しい人事訴訟法が制定されました。この法律は、離婚、婚姻の無効・取消、嫡出否認、認知、養子縁組などの人事訴訟に関する手続きについて定めたもので、家庭裁判所の機能を拡充することにより、人事訴訟の充実・迅速化を図るものです。これにより、これまで地方裁判所で行われていた離婚などの裁判が家庭裁判所で行われることになりました。

 新法の目玉はなんといっても、親権者の指定や子の監護に関する処分(養育費、面接交渉など)について争いがある場合に家庭裁判所調査官の調査を活用することができるようになったことでしょう。また、土地管轄に関する規定が整備されたことも特筆すべき点です。たとえば、福岡で一緒に生活していたが、離婚に先立ち、妻が横浜の実家に戻っていたような場合に、これまでは、福岡の裁判所に離婚裁判を提起しなければなりませんでしたが、新法のもとでは横浜でも裁判を行えるようになりました。さらに、養育費などの不払いに対応するため、判決等で決められた義務についても家庭裁判所の履行勧告などの制度も利用できるようになりました。なお、養育費などの不払いについては、今回の民事執行法の一部改正により、期限が到来していない将来の分についても、将来の給料などに対して差押ができるようになり、また、差押ができる範囲も広がったため、より、実効性のあるものとなりました。 その他、当事者尋問等について公開停止の制度が規定されたこと、訴訟上の和解により、直ちに離婚・離縁の効果を発生させることができるようになったことも注目すべき点です。

 新制度が機能するためには、人的物的資源が開発されることが必要ですが、当事者にとってより使いやすくまた適正なものとなっているようです。

<お題> 一度は行ってみたいなぁ

端っこ・隅っこ − 事務局 T

端っこが好き。隅っこが好き。
なぜ?と問われても、好きに理由はありません。
だから、「死ぬまでに行きたい処リスト」には、隅っこ・端っこという言葉がイメージできる場所で一杯です。
リストを創り始めたのは、10年ほど前。毎年、1箇所づつ塗りつぶし、新たな処を追加し、改訂に改訂を重ねています。
書き連ねたリストの、常にトップに位置しながら、不動の位置を築いている処があります。
今でも、行こうと思えば行けるけれど、なかなか行けない処です。いや、実は、真剣に行こうとしていないのかもしれません。なんだか、そこに行ってしまったら、私の人生そのものが、終焉を迎える時になってしまうような、そんな気がしてしまうのです。
その国の名は、「南アフリカ共和国」
充実した人生の終わり間際に、必ず訪れたいと思っています。
喜望峰に立つその時の私は、どんな容貌なのでしょう。そして世界は、日本は、どんな姿を見せているのでしょうか。

好きになりそうな小笠原 − 事務局 H

行ってみたいな「小笠原」と思い始めて,3年程たちます。
それでも,なかなか乗船できない「小笠原丸」。
現在,旅行者の小笠原への行き方は「小笠原丸」という週一便のフェリーか,貨物運搬船しかありません。所要時間はフェリーならば片道25時間半,そしてその出港は天候に左右されます。それを考えると,決断がつかず行くのをためらってしまいます。
しかし,休暇の旅行計画を立てようと思うと,やはり小笠原が浮かびます。
私が最初に小笠原へ行きたいと思ったのは,以前テレビで,海の綺麗な色を見てからです。
又,実際に行った人から「小笠原はすごかった」などと話を聞くと,行きたい気持ちはもっと強くなりました。
小笠原は今の私にとって,いつかきっと行きたい場所です。

アザラシとヨーグルト − 事務局 AM

私が,行きたいところは,2つあります。
1つはカナダのマドレーヌ島に行き,タテゴトアザラシの赤ちゃんを見てみたいです。
タテゴトアザラシの赤ちゃんは毎年2月末に生れ,生後2週間の間だけ真っ白い毛をしています。2週間経つと,毛が抜け始めてしまうので,とても短い期間しか見る事が出来ません。この真っ白いアザラシはとても可愛く,又,自然の中のアザラシを目の前で見る事が出来るのはとても魅力的です。
もう1つはブルガリアで,本場のヨーグルトを食べてみたいです。
なぜなら私は大のヨーグルト好きで,毎朝必ずヨーグルトを食べています。
以前テレビで,本場ブルガリアのヨーグルトを食べて,とてもおいしいと言っているのを見て以来,死ぬまでには,絶対本場のおいしいヨーグルトを食べてみたいと思いました。
どちらも実際行くのは大変だと思いますが,死ぬまでにはぜひ行ってみたいです。

満点の星を見てみたい! − 事務局 YK

生まれてこのかた、星が降って来るような体験をしたことがないので、ぜひ流れ星も自分で発見出来るような所に行ってみたいです。
よく、スキーに行った人とかに、星空がすごくきれいだったと、聞くことはあっても、私は寒いのが苦手で、スキーもしないので、冬山の星空とは無縁です。
私の理想は、楽して見たい事かな?やっぱり満天の星を見るという事は、まわりに電気の光が無く、暗闇の中でという事が条件だと思うのです。
星空を見に行く所って不便な所っていう感じがするので、車で行けて、怖くないところなら、国内、海外を問わずぜひ死ぬまでには行ってみたいと思っております。

ストロマトライトの海 - 事務局AC

 桃源郷はどこでしょう?
中国の伝説によれば河を数日遡った先に突如ひらけるというし、日本の竜宮城は海底に、蓬莱山は大洋に浮かぶ金銀の島です。また、天国に一番近い島は南洋にあるし、モーゼは海を割って約束の地に辿り着きます。そこは至上の楽園です。このように東西を問わず、回帰・理想郷幻想が水に係る場所であることが多いのは、生物が魚類か微生物だった昔の記憶でしょうか?
そう、海は万物の母です。とすれば桃源郷は海の中?
私の思う「桃源郷=母」、それはストロマトライトの海です。
ストロマトライトとは、海底にある岩石然とした光合成を行う物質で、およそ30億年前、それらが地球に酸素をもたらして海は「母=桃源郷」となりました。幸いにもこの原始存在ストロマトライトは、ユネスコ世界遺産にも指定される西オーストラリア北部、シャーク・ベイの海底にいまも息づいています。この桃源郷に、私はいつか還っていきたい。

私をギリシャに連れて行って - 事務局K

 行けるものなら世界各国どこにでも!というのが正直なところですが、一番を考えると、やっぱりギリシャです。
小学生の頃、音楽の教科書に載っていた「勇気ひとつを友にして」という歌が好きで、歌詞に出てくるイカロスって何?と言うところから、ギリシャ神話を読み始め、その世界に興味を持つようになりました。同じ頃に見ていたアニメでも、神殿や遺跡が舞台になっていて、ギリシャ(中でもパルテノン神殿)はその頃からの憧れの場所なのです。
それに、私の勝手なイメージで、イギリスやフランス等といった他のヨーロッパ諸国に比べて、ちょっと不思議な香りがするのもまた、私が心惹かれる理由かもしれません。
機会を逃して、いつも気持ちだけが先走っている感じですが、いつか絶対にギリシャの土を踏んでみせるぞ!