山本安志法律事務所 − 事務所ニュース


1号(2000年1月発行)

巻頭言 ◆ 弁護士 山本安志

 事務所ニュース「さわやか」を創刊しました。
 これからの日常生活の中で法律的解決が求められる場面が増えてくると思われます。そのとき、自分にあった法律事務所を探し出すことができるように、弁護士事務所も情報を発信する必要があると思ったからです。依頼者もその情報を選択して弁護士事務所を選択できたらよいと考えます。
 このニュースは、事務所の雰囲気を伝えるように努力しました。ぜひ、ご一読を。

<特集> 裁判所までひとっ跳び

山本弁護士のカバンの中身

弁護士は,法律事務所と裁判所の往復だけしか動かないと思っておられる方が多いと思います。しかし,法律相談所に行ったり,当事者(依頼者や相手方)に会ったり,現場を見に行ったりと意外と外で仕事をする機会は多いのです。外で仕事をする場合でも,できるだけ法律事務所と同様の状態で仕事ができるよう「弁護士7つ道具」を携帯しています。

法律扶助に力を入れて - 弁護士 山本安志

 法律扶助はいい制度
数年前から法律扶助制度の普及に力を入れてきました。法律扶助制度は、弁護士費用を負担できない人に弁護士費用を立て替える制度です。法律扶助を受けられる要件は、単身者で月収24万1200円以下、二人家族で月収32万9100円以下等で、かつ勝訴の見込みがある場合です。これまで裁判をしたいけれど弁護士費用を払えないため泣き寝入りをしていた人も、法律扶助協会から弁護士費用を立て替えてもらい、その後月1万円の分割で償還すればよいので、裁判を起こす機会を奪われません。
 法律扶助法の施行近づく
こんなよい制度なのに、これまであまり活用されていませんでした。寄付金などを財源としていたので、立替費用が十分でなかったことが理由の大部分を占めていました。 しかし、法律扶助法が来年成立し、平成12年10月か施行される予定です。今度は国から立替費用が出るので、扶助制度が飛躍的に拡大されることになったのです。
 法律扶助制度の課題
法律扶助法が施行されても、法律扶助制度には、まだ問題がいくつかあります。一つは、法律扶助が保険のように知られていないことです。二つは、弁護士に立替られる費用が安いことです。三つは、国の予算が扶助制度を運用するには不足していることです。このような問題があっても関係者の努力で、今後法律扶助制度は飛躍的に拡大されるものと思います。
 法律扶助事件の実態
神奈川県内の扶助件数は、平成5年180件だったのが、平成10年には665件に急増しています。私の事務所でも現在20件弱担当していて、神奈川県では多い方だと思います。事件の半分は自己破産事件で、その余は離婚事件が多いようです。扶助事件は、弁護士費用が安い、事件の解決が難しいものなどの困難さがあります。また、扶助事件は、刑事の国選事件と同様に弁護士の仕事のなかでマイナーな仕事の部類に入ると思います。しかし、今後事務所として二割くらいの力を割きたいと考えています。
 登録弁護士制度への期待
法律扶助法が施行されると、法律扶助の登録弁護士制度も発足します。登録弁護士の看板をあげると、先程の資力要件が満たせば、随時無料で法律相談が受けられるようになります。そして、裁判をおこす必要があるときは扶助の申込みもその場でできることになります。この制度が浸透すれば、もっともっと弁護士事務所の敷居が低くなると思います。弁護士の力を借りたいときにいつでも手助けできる事務所を目指したいと考えています。

駆け出し弁護士奮闘記 − 弁護士 新井聡子

 四月七日、初出勤。初仕事は、引っ越し作業手伝い。私の入所により、弁護士が二人から三人へ増えるため、事務所内大改装となった。
 四月某日、債務整理の法律相談。任意整理の方針に決まり、そして私の初事件となる。最近は、自己破産・任意整理事件が急増しているとのことで、不況が社会の隅々にまで及んでいることを実感。

 五月某日、山本弁護士の交渉を見学。ものすごい迫力。これ以上は書けません。私も、サラ金と和解交渉。「うちは、大手さんほど甘くないんだよ。」と低音ですごまれる。今でこそ話題の利息制限法だが、利息制限法で計算し直した和解案は激しく抵抗される。
 五月某日、女性弁護士による新人女性弁護士歓迎会。みなさん、ど迫力。私もいつかこうなるのかしら(期待と不安)?

 六月某日、日照問題で、現地調査。日照侵害に基づく建築続行禁止の仮処分申立事件を受任する。仮処分申立は時間との競争であり、飲み会もキャンセルして残業に次ぐ残業で、疎明資料、陳述書、申立書を作成する。その後、相手方の建物を七〇センチ移動させることで和解成立。
 六月某日、山本弁護士がある建設業者の破産管財事件を受任。山本弁護士の監督のもと、井上弁護士が不動産売却を、私が債権回収、動産等の売却を担当することに。山本弁護士の「破産管財事件は迅速処理が命」とのかけ声のもと、イソ弁二人と事務局は、あくせくと財産処分に走り回った。その甲斐あって、破産宣告後半年で、不動産を含めたほとんどの財産を処分し、中間配当までこぎつけた。

 七月某日、証人尋問。それほど緊張していないつもりだったが、どんどん早口になってしまった。

 八月某日、当番弁護士。日曜日だけれども頑張ろう。窃盗事件を受任。被害者の方がとてもいい方で、すんなりと示談成立。その後、被疑者である若者は、余罪があることから起訴猶予とはならなかったが、執行猶予がつき、両親の待つ故郷へ帰っていった。

 と、こんな感じですが、雰囲気は伝わったでしょうか。弁護士というと、法律事務所で静かに仕事をしているか、法廷でかっこよく証人尋問をしているかのように思われるかもしれませんが、実際には、重たい荷物を持ってあちこち歩き回り、家の屋根裏部屋にのぼったりする、体力勝負の職業なのです。これから、弁護士の数が飛躍的に増えます。風邪をひいたらお医者さんに行くのと同じように、弁護士も困ったことがあったら気軽に相談できる存在になれるよう、私たちも努力していきます。

肉の色、骨の軋み血の香り − 事務局 T

「人生を楽しむために生きてるんだ」
 なめし革のジャンプスーツに膝丈の長靴(ちょうか)、月収の何倍もする高価なカメラやレンズを肩に、メグロの500ccのバイクを駆っていた父が、母との喧嘩の末には、必ずそんな台詞を吐いていた。子供心にも、父の言い草は、酷く理不尽で傲慢に思え、腹が立ったものだ。
 世の中が、Y2Kを跨ぐ年末年始に何かが起ると戦々恐々としている最中(さなか)、母との電話の中で、「今度は何処の国に行こうかなあ」と能天気に呟いた。
 「今回だけはやめて」と言う母に、「凄いことに遭遇したら面白いじゃない。ワクワクしちゃう」と宣(のたま)い、挙げ句「だってさ、明日死んじゃうかも知れないんだよ」と、親不孝な台詞まで吐いた。
 「んまあーっ、パパそっくり。いくら親子だからって、そんなに似なくたって良いでしょうに!!」
 そう、私の体内には、確実に父の血が流れているのだ。今年もまた、「とりあえず今日だけは生きよう」という姿勢は崩れそうもない。

パチャン、ポチャン、ピチャン − 事務局 H

 最近、また、水泳を始めました。
 日頃の運動不足解消とダイエット効果を期待して!?
 小学生の頃、水泳をしていたので、泳ぎは身体で覚えていましたが、その頃と水の重さは、「どうしてー!!」と言うほどに違いました。とは言え、今まで、水泳をやろう!と意気込んで始めてみても、段々行かなくり、やめていたのですが××× 少しづつでも、泳ぎを続けていれば良かったなぁと、思いましたが後悔先に立ずです。
 しかし、今回は週2回の水泳教室にしたのです。これなら、大丈夫。やる気だけの私にも続けられそうです。目標は、バタフライで50m泳ぐ事。もうすぐ、進級チェックもあるので、ガンバロウと思います。
 ところで、ダイエット効果はいつ現れるのかしら?*_*

私らしいオシャレ − 事務局 AM

 私は以前洋服屋で働いていた事もあり、洋服を見たり、買ったりするのが大好きです。近場では桜木町や横浜によく行きますが、最近は渋谷から原宿までぶらぶら歩きながら、古着屋やいろいろなお店を見て歩くのが気に入っています。
 先日、渋谷の明治通りを歩いていた所、今流行の厚底靴を履いた若い女の子が、いきなり転び、私の横を転がっていく場面に遭遇しました。あまりの思い切りの良い転び方に手を差し伸べるどころか、「えっ?どうしたの?何が起きたの?」と驚いてしまいました。周りの人達もどうしたものかと彼女をただ見つめるだけでした。
 カッコイイ、カワイイと思い、履きたくなる気持ちも分からなくはないのですが、いくら流行とはいえ、危険をともなうオシャレってどうかしら?と思い知らされました。
 私は、旅行に流されず(かなり流されてしまうけれど)、自分らしさが出せるオシャレさんになりたいと思います。

You've Got A Friend − 事務局 YK

今年の春から、我が家の1人息子が中学に入学するので、いよいよ毎日お弁当を作る事になります。本格的に作るようになれば、ついでに私の分も作る事になるのですが、これが毎日となるとシンドイ!そこで私は考えました。今までランチに使ってたお金の半分を、お弁当を作った日には貯金しようと思います。これが実行出来て貯まったら、好きなCDでも買う事にしましょうか。そうしたら毎日の弁当作りが、いくらかでも楽しくなるかなあと思っています。
 社会に足を踏み出した頃は、お給料を貰ったらLPを1枚買う!と決めていて、その数も結構な枚数になっていました。その大量のレコ−ドも、何回かの引越しで維持出来なくなり、処分したのが、今頃になって悔やまれます。最近、昔の曲がCDで復刻盤で出ていたりするので、思い出に残るものは、つい買ってしまいます。
 私が始めて買ったLPレコードは、キャロル・キングの「つづれおり」。今でもこの中のYou've Got A Friend は、私の青春の代表曲です。